行政書士が成年後見制度をメイン業務に?

私は行政書士試験合格後、開業するために何をしたら良いのかを考えてきたつもりでした。
講演会、セミナー等に行き行動範囲は以前の自分に比べれば広くなっています。

しかし、行政書士試験合格後3ヶ月になろうとしている今、開業の目標しかたっていないことに少し焦りを感じています。
それは行政書士の仕事は広範囲にあるため、何を優先して学んでいけば良いのか分からず、色々なことが気になってしまい、気が付けば「今日も何もせず終わってしまった」という日々が続いているからです。

開業する前にメイン業務の模索

私のような不器用な人間は開業という漠然とした目標だけでは夢物語ばかりを追ってしまうようです。

「実務は開業してから学べ」とよく聞きますが、確かに実務は条文、判例などをいくら頭の中に入れてもなかなかそれを応用する力が付くものではないかもしれません。
それでは私のように開業するまでに時間がある人は何をしていけば良いのでしょうか?
人脈を広げること、事務所に関すること、営業方法を考える等、やることは多くあるのですが、やはり基本となる自分の考えがないとそこも漠然としてしまうのです。

そんなこともあり、いまからメイン業務を選択し、そこに目標を決めて行動していくことが必要ではないかと思い始めました。

メイン業務の選択と自分の思い

私は行政書士となったときどんなことがやりたいのかをまず考えてみました。
そこで気になっていることとして一番最初に思ったのは、成年後見制度に関わることでした。

成年後見制度の利用を必要とする人は今後増えることは間違いないと言われています。
私も現職において多くの高齢者、その家族で成年後見制度の利用が必要ではないかと思われる方々を見ています。
しかし、専門職後見人の候補者が少ないという現状があるようです。

私はこの制度の業務についての現状を調べてみようと思いました。
そこで私の住んでいる近くでこの制度をメインとしている行政書士・司法書士の先生のホームページを検索したり、静岡県で活動している法人等を探すことをやってみましたが今のところ思っているほどの情報を得ていません。

成年後見制度における行政書士の認知度

行政書士会はコスモス成年後見サポートセンターを設立して、行政書士を専門職後見人として育成して社会貢献する取り組みををやっていますがまだその認知度は低いようです。
先日、社会福祉士で介護支援専門員(ケアマネージャー)をしている友人に会い、成年後見について話す機会がありましたが、「行政書士で成年後見についてやっている人なんてほとんどいないよね。というより行政書士会の下にコスモス成年後見サポートセンターなんてあったんだ。リーガルサポートなら知っているけど」という言葉を聞きかなりショックでした。
※リーガルサポートとは、司法書士会の下で成年後見を支援している法人です。

候補者が少ないという現状があっても、だからといってすぐに行政書士が専門職後見人として認められるものではないんでしょうね。

成年後見制度は行政書士の業務としては成り立たない?

私はこの制度を業務にすることも一つの選択肢として考えておりますが、「成年後見制度を行政書士の直接の業務とすることはどうなのかも考える方が良いよ」という先輩からの助言もありました。
それは報酬に関わることも含めたありがたい助言でした。

以前にも記事の中で書いたのですが、この制度を多くの人に知っていただき、利用していただきたいと思う気持ちは強くあります。
しかし行政書士としてこの制度にどのような形で関わっていけるのか、そしてそれに関わる報酬等のことはあまり考えていませんでした。
今後先輩の仰った意味を深く受け止め考えていかなければいけないと思っています。

結局、今はまだ成年後見制度をメイン業務にするといった決断はできませんが、目の前の目標としてこの制度に関連することを学んでいきたいと思っております。

記事:横山 弘美

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